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2022.05.17

ZEHってなんだろう?種類や補助金について紹介します!

近年よく目にするようになった「ZEH」という言葉。皆さんはどのようなものかご存知ですか?専門用語で難しそうと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。2020年には新築住宅の約半分がこのZEHの基準を満たしたお家でした。これからの時代の新しい標準となっていくだろうZEH。今回はその条件や補助金、メリット・デメリットについて解説していきます。

ZEH│タカノホーム

目次

  • 最近よく聞くZEHってなに?
  • ZEHには3つの種類がある
  • ZEHの補助金制度
  • ZEHのメリット・デメリット
  • まとめ

最近よく聞くZEHってなに?

ZEH│タカノホーム

ZEH(ゼッチ)とは、「net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略語です。定義としては、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」とされています。
わかりやすく言うと、「断熱性能を高め、省エネな住宅設備を使い、家庭で使用するエネルギーよりも創り出すエネルギーのほうが多くなることを目指した住宅」のことです。

普及背景

ZEHは、住宅のエネルギー消費量の大きさが問題視される中で、2008年にアメリカで新しい省エネの形として注目され始めました。日本では2014年のエネルギー基本計画で、「2020年までに標準的な新築住宅で、2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指す」という目標を打ち出しました。そして2018年には「2020年までにハウスメーカー等が新築する注文戸建住宅の半数以上でZEHの実現を目指す」というより具体的な目標が掲げられました。
その後、国が定めた補助金などの施策によってZEHの普及は進んでいき、資源エネルギー庁によれば2020年にハウスメーカーが建てた注文住宅の約56%がZEHとなっています。2030年ではほぼ全てのお家をZEHにという目標ですので、ZEHはますます普及し、これからのスタンダードになっていくと予想されます。

 

ZEHには3つの種類がある

一口にZEHといってもいくつか種類があるのはご存知でしょうか?大きく分けて以下の3つがあります。

・「ZEH(ゼッチ)」
・Nearly ZEH(ニアリーゼッチ)
・ZEH Oriented(ゼッチオリエンテッド)
それぞれについて条件を解説していきます。

「ZEH(ゼッチ)」
①~③のすべてに適合した住宅
①断熱性能
強化外皮基準(1~8地域の平成28年省エネルギー基準(ηAC値、気密・防露性能の確保等の留意事項)を満たした上で、UA値 1、2地域:0.40[W/㎡K]以下、3地域:0.50[W/㎡K]以下、4~7地域:0.60[W/㎡K]以下)
②省エネ
再生可能エネルギー等を除き、基準一次エネルギー消費量から20%以上の一次エネルギー消費量削減
③創エネ
再生可能エネルギー等を加えて、基準一次エネルギー消費量から100%以上の一次エネルギー消費量削減※エネルギーに係る設備については所有者を問わず、当該住宅の敷地内に設置されるものとする

Nearly ZEH(ニアリーゼッチ)
Nearly ZEHは、都市部の狭小地や多雪地域など、太陽光で十分な発電量が期待できない地域に対しての緩和措置です。条件としては、「ZEH」の①断熱性能、②省エネの条件は同じで、③創エネのみ「基準一次エネルギー消費量から100%以上」→「基準一次エネルギー消費量から75%以上」となっています。

ZEH Oriented(ゼッチオリエンテッド)
ZEH Orientedとは2018年度から導入された制度で、さらに緩和を広げた考え方です。「Oriented」とは方向づけられた、~志向のという意味で、断熱性や省エネ性の基準を満たした高性能な住宅であれば、太陽光発電の設置がなくてもZEHとして認定されます。こちらも都市部の狭小地への救済措置でしたが、2020年度からは多雪地域についてもこのZEH Orientedが適用されるようになりました。条件としては「ZEH」の①断熱性能、②省エネのみになります。

この他にもそれぞれの条件をより厳しくした、ZEH+(ゼッチプラス)、Nearly ZEH+(ニアリーゼッチプラス)というものも存在します。条件等がややこしくなるので、後述の補助金の部分で触れていきたいと思います。

ZEH表│タカノホーム

ZEHの補助金制度

ZEHの種類によって補助金の金額が変わってきます。ここでは新築住宅についてお伝えしていきますので、前提条件としては「住宅を新築する人・新築の建売住宅を購入する人・自己所有である既存住宅を改修する人」が対象となります。

【ZEH支援事業】
対象となる住宅:ZEH、Nearly ZEH、ZEH Oriented(寒冷地、低日射地域、多雪地域に限る)
主な条件:ZEHの定義を満たしていること
SII※に登録しているZEHビルダー/プランナーが関与する住宅
補助金額:55万円/戸
補助対象住宅に蓄電池システムを導入する場合は2万円/kWh、補助対象経費の1/3又は20万円のいずれか低い額を加算。

【ZEH+支援事業】
対象となる住宅:ZEH+、Nearly ZEH+(寒冷地、低日射地域、多雪地域に限る)
主な条件
ZEHの定義を満たしていることに加え、以下のⅠとⅡを満たすこと
省エネ基準から25%以上の一次エネルギー消費量削減
再生可能エネルギーの自家消費拡大装置のうち2つ以上導入
外皮性能の更なる強化
高度エネルギーマネジメント
電気自動車を活用した自家消費の拡大装置のための充電設備又は充放電設備
SII※に登録しているZEHビルダー/プランナーが関与する住宅
補助金額:100万円/戸

【次世代ZEH+(注文住宅)実証事業】
対象となる住宅:ZEH+、Nearly ZEH+(寒冷地、低日射地域、多雪地域に限る)
主な条件
ZEH+の定義を満たしていることに加え、以下のいずれか1つ以上を導入すること
1.蓄電システム
2.V2H充電設備(充放電設備)
3.燃料電池
4.太陽熱利用温水システム
5.太陽光発電システム10kWh以上
補助金額:100万円/戸
蓄電システム(定置型)2万円/kWh、補助対象経費の1/3又は20万円のいずれか低い額を加算
燃料電池2万円/台
V2H充電設備(充放電設備)補助対象経費の1/2又は75万円のいずれか低い金額を加算
太陽熱利用温水システム【液体式】17万円/戸、【空気式】60万円/戸

【次世代HEMS実証事業】
対象となる住宅:ZEH+、Nearly ZEH+(寒冷地、低日射地域、多雪地域に限る)
主な条件
ZEH+の定義を満たし、かつ蓄電システム又はV2H充電設備(充放電設備)のいずれかを導入すること
更に、蓄電システム、V2H充電設備(充放電設備)、燃料電池、太陽熱利用温水システムの設備を導入することも可とする
太陽光発電システムによる創エネルギーを最大活用し、自家消費量を更に拡大することを目的に、AI・IoT技術等による最適制御を行う仕組みを備えていること
補助金額:112万円/戸
蓄電システム(定置型)2万円/kWh、補助対象経費の1/3又は20万円のいずれか低い額を加算
燃料電池2万円/台
V2H充電設備(充放電設備):補助対象経費の1/2又は75万円のいずれか低い金額を加算
太陽熱利用温水システム:【液体式】17万円/戸、【空気式】60万円/戸

※SII:環境共創イニシアチブ(一般社団法人)

補助金の注意点としては、ZEHにすれば必ず補助金がもらえるわけではないということです。それぞれの事業の規定の期間内に申請し、工事終了後にも完了報告が必要です。そして、国の補助金の予算が限られているため、先着順であったり、ひとつの業者から申請できる件数が決められていたりします。補助金の対象になるかどうかは建築業者に確認しながら進めていきましょう。また、補助金額や条件は毎年少しずつ違うため、建築する年度の補助金をしっかりとチェックしておくことが必要です。

ZEH補助金表│タカノホーム

ZEHのメリット・デメリット

メリットデメリット│タカノホーム

補助金以外にもメリットがありますので、デメリットと合わせて紹介していきます。

メリット
光熱費を抑えることができる
高い住宅性能と高効率の住宅設備で家庭で使用するエネルギーを最小限に抑えながら、太陽光発電などの設備で家庭のエネルギーを創ることにより、光熱費を抑えることができます。抑えるだけでなく、消費した電力代と売電した電気代を比較すると収支がプラスになるケースもあります。年間の電気代がゼロを超えて収益になるなんてすごいですよね。

自宅が快適で健康に優しい環境に
高い断熱性能の家は、熱が出入りしにくいため冷暖房の効きが良く、一年を通して部屋の中を快適な温度に保ってくれます。また、家の中の温度差も抑えてくれるので、近年増えているヒートショックも防ぐことができ、健康にも優しい住まいとなります。

停電時も安心
台風や地震などの災害によって停電が発生した場合でも、発電システムを導入していれば非常用コンセントから電気を使用することができます。蓄電池も併せて採用していると昼に発電した電気を貯めておいて夜に使うこともできるので、より安心です。

デメリット
設備など初期費用がかかる
住宅の性能を上げたり、太陽光発電などの設備を導入すると、どうしても初期費用は高くなってしまいます。ただし、10年、20年と長期的にみると費用面でもメリットになることがありますので、長期的に考えて検討してみてください。

外観デザインや間取りに制限がかかる場合がある
太陽光発電でエネルギーを創るときにはどうしても方角や屋根の形などが影響してきます。発電量を優先するあまり希望の外観デザインにできなかったり、配置計画を工夫しなければならないということもありますので、設計士と相談しながら導入の検討をしていきましょう。

スケジュールがタイトになる場合も
先ほども触れたように補助金を受けるためには事前の申請と完了報告が必要になります。その期限に合わせて打合せや工事を進めていかなければならないので、場合によっては通常よりも打合せの時間がとれないという可能性もあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。これからどんどん増えていくZEH。費用や条件・基準など決まっていることがたくさんあって難しいかもしれませんが、ずっと住み続けるお家だからこそ、しっかりと検討していき自分たちの暮らしを豊かにしてくれるか考えることをおススメします。
タカノホームではZEHをいくつも請け負っていますので、わからないことなどあればお気軽にご相談ください。

WRITER

スタッフ名が入ります。

須郷 隆治

高岡展示場 営業

今年入社3年目になります。東京から富山に移住してきました。自然豊かでのんびり暮らせて楽しいです。家づくりについてまだまだ覚えることがあり、日々猛勉強中です。家づくりは知れば知るほど奥が深いです。

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