2022.06.14
日当たりにベストな方角は?!方角で選ぶ土地選び
お家を建てる上で大切になってくる土地選び。人気の地域や立地条件、周りの雰囲気などいろんな角度から検討されると思います。その中でも気になる要素として、「日当たり」があるのではないでしょうか。一般的に日当たりが良いとされているのは南向きの土地といわれています。でも、本当に南向きの土地が優れた土地なのでしょうか?今回は日当たりの大切さと、各方角の土地の特徴をご紹介していきます。
目次
- 日当たりの大切さ
- 南向きが必ずしもベストではない?!各方角の特徴
―南向きの土地
―北向きの土地
―東向き、西向きの土地 - 日当たりが良くない土地での工夫
- まとめ
日当たりの大切さ
土地選びのポイントとしてもよく紹介される日当たりの良さ。まずは改めてその大切さについて見ていきましょう。
・体内リズムが整いやすくなり、健康的になる
太陽の光の大きな役割は、体内時計の調整です。日中は活動しやすい状態をつくり、夜になると体をリラックス状態にして、自然な眠気を誘います。血圧や自律神経の調節、ホルモンの分泌、臓器の働きなどを調整しているのも、実は体内時計なのです。生活のリズムが整うことで、健康的な暮らしができます。
・洗濯物が良く乾き、殺菌効果も期待できる
日当たりが良いと室内に洗濯物を干しても乾きやすいので、生乾きのニオイや雑菌の繁殖を防ぐことができます。また、室内に湿気が溜まりにくくなるので、カビが生えにくくなり衛生的です。
・照明代や暖房費の節約になる
たっぷりと光が差し込む明るい室内であれば、日中は照明をつけなくてすむので、電気代の節約になります。また、太陽光が入ることで室内が暖められるため、冬は暖房費を抑えることができます。ただし、夏は暑くなりやすいので、庇やブラインドなど日射の対策が必要になります。
南向きが必ずしもベストではない?!各方角の特徴
南向きの土地が日当たりが良くて一番良い、というイメージをお持ちではないでしょうか。たしかに一般的に好まれるのは南向きの土地ですが、必ずしも南向きの土地が一番良いとは言いきれません。他の方角の方が自分たちにとって、恩恵が多かったということもあります。ここでは各方角の土地について、特徴やメリット・デメリットをご紹介していきます。
南向きの土地
メリット
・南側からの採光が確保しやすく明るい家づくりができる
南向きの土地の魅力はなんといっても、日当たりの良さです。南側が道路なので、他の建物の陰になることがありません。一日を通して明るい光がお家に差し込みます。
・庭と一体感のある外観デザインにできる
庭がお家の正面にくるので、樹木や芝生などを植えることで緑と調和したデザインを演出できます。反対に北向きの土地の場合は、建物の裏側に庭を設けるため正面は寂しい印象になりがちです。
・玄関前の雪が溶けやすい、カビが生えにくい
玄関前や駐車スペースの雪が太陽の光で溶けやすくなります。除雪のストレスが減るので、雪国にはうれしい要素ですね。また、玄関前や駐車スペースなどのコンクリートに一年を通じて光が当たるので、黒ずみの原因となるカビや苔が生えにくく、きれいな状態に保ちやすくなります。
・他の方角に比べて資産価値が高い
日本では昔から南向きの土地の人気があり、他の方角に比べると不動産価値が高いと判断されます。将来売却する際には有利です。反面、購入の際も一番価格が高くなってしまいますので、トータルの資金計画を考えて購入しましょう。同じ条件でも方位の違いだけで、土地価格が100万円以上違うという場合もあります。
デメリット
・プライバシーの配慮が必要
日当たりの良い南側にリビングを配置する場合がほとんどかと思います。庭やリビングの南側の窓が道路側に向くことになるので、通行人からの視線に配慮する必要があります。植栽や目隠しフェンスの設置が有効です。
・間口の狭い敷地では、南側に大きな窓をつくれない場合がある
土地の間口(道路に接する幅)が狭い場合は、玄関スペースを除くと大きな窓が取れない場合があります。南向きの土地だったら絶対に日当たりが良いということではなく、間口や奥行も関係してくるので注意が必要です。
・カーポートにより日当たりが遮られる場合がある
北陸では屋根付きのカーポートは必需品です。建物の南側にカーポートを建てると、カーポートの屋根によって日当たりが遮られ、室内が思ったほど明るくないというケースもあります。建物の間取りや窓だけではなく、カーポートの配置にも注意が必要になります。
北向きの土地
メリット
・南側にリビングを大きく配置できる
玄関は北側にくるので、日当たりのよい南側に向けてリビングを大きく配置することができます。ただし、南側に十分なスペースが取れない土地だと、お隣さんの陰になってしまい全体が暗くなってしまうので、どれだけスペースを確保できるのか検討が必要です。
・プライベート感のある庭にできる
庭も南側につくることがほとんどですが、正面(玄関側)から庭が見えなくなるので、通行人の視線を気にせず寛ぐことができます。庭でバーベキューがしたいという方にはおススメです。
・価格が安い
他の方角に比べて販売価格が低く設定されていることが多いです。同じ金額の負担で、より広い土地を購入できるということなので、大きなメリットといえます。
デメリット
・ある程度の土地の大きさが必要
先ほども触れたように土地自体が小さいと、南側にリビングを配置しても明るくなりませんし、庭のスペースもつくれません。北側の土地を検討する際は希望の部屋数や大きさをシミュレーションして敷地の空き具合のイメージをしておきましょう。
・玄関前の雪が溶けにくい、カビが生えやすい
南向きとは逆に、お家の陰になり玄関前に光が当たらないので、冬は雪が解けにくいです。また、湿った状態が続くと、コンクリートにカビや苔などの汚れがつきやすくなります。
東向き、西向きの土地
東向きと西向きについては北向きの土地と共通するメリットがあります。南側にリビングを大きく配置できますし、庭についてはカーポートを目隠し代わりに使うことでプライベート感のある庭にすることもできます。価格も北向きほどではありませんが、南向きに比べると安くなります。
それに加えて、東向き、西向きそれぞれの特徴をお伝えします。
東向き
・玄関が東にあるので朝の通学、通勤時に明るい
・隣にお家があれば西日を遮ってくれるので、夏はすごしやすい
・午前中は明るくなりやすいが、午後が暗くなりがち
西向き
・西日が差し込むので、冬は暖かくなりやすい
・正面の外壁の色あせが比較的早くなる
・西日を考慮した窓の配置計画が必要
日当たりが良くない土地での工夫
最後に、もしあまり日当たりが良くない土地だったとしても、少しでも明るい室内にするためにできる工夫をお伝えします。
リビングが隣のお家の陰になってしまう場合でも、吹抜けを設けることで上部から日差しを取り込めるのでLDKを開放的で明るい空間にすることができます。もし吹抜けをつくれない場合でも、できるだけ天井近くの高い位置から窓を設けると光が入ってきやすくなりますよ。
各居室は1階に設け、家族みんなが長い時間過ごすリビング空間を2階に配置し、明るさを確保するという考え方です。合わせてバルコニーも計画すると、隣家との距離も確保でき、ちょっとした庭のようにも使えるので一石二鳥です。
まとめ
・南向きの土地は間口が確保できればおススメ
・北、東、西向きの土地は近隣との離隔距離が十分とれればおススメ
土地の向きにはそれぞれ様々なメリット・デメリットがあります。自分達の生活スタイルや、土地選びの条件の優先順位などを話し合いながら検討していくと、自分達に合った土地が見つかるかもしれません。
タカノホームでは、土地の選び方や土地の探し方のアドバイスに加え、お客様の生活スタイルなどに合わせたご提案もしております。土地についてお悩みの方はお気軽にご相談ください。
WRITER
磯部 元樹
高岡展示場 営業
2児1犬の父親です。趣味はサウナとゴルフです。 だんだん後輩も増えてきたので、負けないように頑張ります!!
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